柚子   「あら、困りましたね。卵を買うのを忘れてしまいました・・・。」

 

 

『柚子 エピソード Part.1』

 

 

おばさん 「あら、柚子ちゃん、今晩和。」

柚子   「あ、お隣の…、今晩和。」

おばさん 「お買いもの?お手伝い偉いわね。」

柚子   「いえ、母も忙しく、本日は明寿加さんたちもお休みですので。」

おばさん 「お手伝いさんもいるなんて、本当に柚子ちゃんちは凄いわね。」

柚子   「いえ、そんな…。」

おばさん 「じゃあ、私も今から買い物に行くとするわ。またね。」

柚子   「はい、失礼いたします。」

 

柚子       (しかし、どうしましょう。私ももう一度行った方が宜しいですよね…。)

 

 

玄武 「よ!柚子!」

柚子 「玄武さん。」

玄武 「何やってんだ?」

柚子 「…それが、卵を買い忘れてしまいまして…。」

玄武 「へぇ〜、柚子でもそんな事あるだな。」

柚子 「私は万能ではありませんよ?」

玄武 「そうかぁ?なんか何でも出来るように見えるけどな。」

柚子 「そんな…、買い被り過ぎです。」

玄武 「あぁ!ギャグのセンスはないか。」

柚子 「おっほん!」

玄武 「あ、ごめん///

    で、卵どうするだ?今からまた買いに行く?」

柚子 「しかし、今からでは帰りがかなり遅くなってしまいます…。これは献立を変えた方が宜しいかと…。」

 

 

 

     こけーーーーー!!!

 

 

 

柚子・玄武 「!?」

 

 

 

     こけっここここ

 

 

 

柚子 「・・・。」

玄武 「にわとり・・・?」

柚子 「・・・にわとり・・・ですね・・・。」

玄武 「なんでこんなところに…? って、うわ…!こっち来た!!!」

柚子 「随分、人に慣れているですね。」

玄武 「うわわわ!!俺は人じゃねぇ!神聖なる…。って、おい、柚子、そんな近づくとあぶねぇって!」

 

柚子 「にわとりさん…。卵を下さいな(にこっ)」

 

玄武 「…だから柚子…、笑えないって…。

    大体、そんな簡単に卵が…。」

 

 

 

   ぽんっ!!!!

   (眩い金色の光)

 

 

 

 

柚子 「あ…。」

玄武 「へ…。」

柚子 「卵です…。」

玄武 「卵だ。。。

柚子 「金色ですね。」

玄武 「食べたらお腹壊すじゃないか…?」

 

 

 

   ぱんっ!!!!!

 

 

 

柚子 「あ!」

玄武 「げ!いきなり割れ…!うわっ!!!」

 

 

 

 

   ゴーーーーーーーー!!!

   (また眩い金色の光)

 

 

 

 

 

 

柚子 「…ここは…。あら…?玄武さん? 玄武さー!?

 

    困りましたね、逸れてしまったでしょうか…。

    それにしてもこの金色の世界、もやがかかってよく見えません。

    どこなんでしょうか、ここは…」

 

 

 

謎の声 「柚子…」

 

柚子  「?」

 

謎の声 「柚子…。」

 

柚子  「誰?…???

 

ん…?…人…影…??」

 

謎の声 「柚子。」

 

 

柚子  「その声は…   お…、父様…???」

 

 

 

 

 

   ゴーーーーーーーーー!!!!

   (今度は蒼い光)

 

 

 

 

謎の声B  「柚子…!」

 

柚子    「え…?」

 

謎の声B  「そっちではない。」

 

柚子   「あ…なたは…。」

 

 

 

  ゴーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!

  (更に強くなる蒼い光)

 

 

 

 

玄武  「柚子!柚子!!!」

 

柚子  「ん…、玄武さん…」

玄武  「大丈夫?」

柚子  「えぇ、、、今の一体…。玄武さんは大丈夫だったですか?」

玄武  「…俺はあの卵が割れた瞬間、北方の彼方へ吹き飛ばされちまったけど…、大丈夫だ。

     だけど、本当に何だったんだ一体…。」

柚子  「えぇ…。」

玄武  「本当に大丈夫か…?」

柚子  「えぇ。でも、何だか懐かしい人に会いました。」

玄武  「懐かしい?」

柚子  「ふふ///」

玄武  「おい、何なんだよ〜…。」

 

 

 

謎の声C  「あ〜!柚子先輩!それに玄武!!」

 

 

柚子  「桜さん。」

玄武  「うわ、やかましいのが出た。」

桜   「えっ!なになに///?」

玄武  「何でもない。」

 

柚子  「桜さん、こんな時間にどうしたですか?」

桜   「あ、ちょっと買い物に。」

玄武  「えーーー!!!桜がお手伝い!?明日、槍か刀だろ!」

柚子  「玄武さん、言い過ぎです。

     せいぜい、あられか台風と言ったところでしょう。」

桜   「二人とも、酷い…。泣きますよ…(泣)」

 

柚子  「ふふ、ご免なさいね///

しかし、お手伝いとはとても感心ですね///」

桜   「あ、いえ、今日友達からお笑いのDVDを借りたので、見てる時に食べるお菓子が欲しいなぁ、と思って…」

玄武  「は…、柚子褒め損だったな。しかし良かった。明日は普通に晴れだ。」

桜   「もぉぉぉぉ〜〜。

     ところでお二人はどうしたですか?こんな道の真ん中で…。」

 

柚子  「あぁ、ちょっと、にわとりがすね。」

桜   「にわ…とり…?」

玄武  「そ、にわとり!」

桜   「えぇ!?何ですか、そのにわとりって!私より、よっぽど容量が重いですよ〜!」

玄武  「ん?んん???」

柚子  「桜さん、それを言うなら、『要領を得ない』ですよ///」

桜   「ぶぅ…。」

玄武  「柚子、よく分かったなぁ…。」

 

玄武  「ところで柚子、卵どうする?」

柚子  「あ…、先程の卵、なくなってますね。」

玄武  「本当に食べる気だったのか…」

柚子  「仕方がありませんので、献立を変えましょう。」

玄武  「ま、さっきの騒ぎで、帰りがもっと遅くなっちまったしな。」

柚子  「さぁ、行きましょう。」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

桜   「柚子先輩、今日の晩御飯は何ですか?」

柚子  「親子丼にしようと思ったのですが。」

桜   「え!それで卵を買い忘れたですか!?」

柚子  「桜さんはどうするですか?」

桜   「私今日もうお菓子でいいかなぁ〜、と。
     おじいちゃんも今日は遅くなるって言ってたし。」

柚子  「ご飯、一緒に食べて行かれますか?」

桜   「え!いいですか!?

     でも、卵のない親子丼って、何になるですか…?」

柚子  「ふふふふ」

 

〜〜〜〜〜〜〜F.O

 

 

 

 

 

 

<数日後>

 

楓   「後に、柚子先輩が出会った、あのにわとりは、

     刺客から送り込まれた、「人に夢を見させてそのまま生霊化させてしまう」という怪物だったことが判明したですよぉ〜。」

向日葵 「おい楓、お前、誰に何を言ってるんだ?」

楓   「だぁって〜、あのにわとりさんの正体が謎のままじゃ気持ち悪いじゃないですかぁ。

     それに、私たち今回ぜんっぜん出番無かったですよ!美味しいとこ、全部桜先輩が持ってっちゃって〜。」

向日葵 「ま、確かにそうだけど…。

     でも、いいじゃ、あのにわとりが怪物だって発覚した後は、あたしたちも大いに活躍しただしさ!

     あの後、大変だっただぞー。あのにわとり、切羽詰まったら巨大化するし、口からビーム発射するし、

どすんどすん、そこら辺俳諧するしで、本当に街がぶっ壊れるかと思ったぜ。」

楓   「そんなの、作者が丸投げしたから、ここには載らないですぅ〜…。」

向日葵 「ま、そうだけどさぁ。

     でも、柚子先輩危なかったなぁ。玄武が神のくせに飛ばされたっての一番ウケたけ。」

楓   「でも、柚子先輩はあの結界の力がある限り、物理攻撃にも精神攻撃にも特に心配ないですね♪」

向日葵 「そうだな〜。しかしあれだな〜。その時卵を買い忘れてなかったら、にわとりもスルーされてただろうなぁ。」

楓   「めでたしめでたしですね///」

 

 

 

柚子 「さぁ、今日こそは卵を買って帰りましょう。」

桜  「わぁい///!今夜こそ柚子先輩の親子丼が食べられる〜///

    この間の鳥の炒め物も美味しかったけど///」

玄武 「桜、またうちでご飯食べてく気かよ。少しは遠慮しろよ。」

桜  「そういう玄武は何なのよ。同じくイソローの身じゃない。」

玄武 「『イソロー』だって///!わはははは!」

桜  「なによぉぉ〜〜〜〜!!!」 

 

 

END

 

 

 

     注意

このお話はイメージです。

本編の登場人物、原作者の意向とは全く関係がありません。






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